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まぁ、なんつうか、一言で言うと、商業ベースで流通しているという事が驚異なソフト。 このゲームについて語る前に、ドールハウスというメーカーについてちょっと言及。ドールハウス自体は、「監獄カントリークラブ」だとか「VZONE」といった、まぁ、それらしい絵柄の、可も不可もねえエロゲを2,3リリースしてる別にキワくも何ともねえメーカーです。が、社内に2つの別ブランドを立ち上げています。それが後述する「PUMPIE」と「アクエリアス」。 過去、5本ほどのエロゲをリリースしているこの2つのブランドでは「YAMYAM」という方がグラフィック全般を担当しているのですが、彼は、実に前衛的なCGをお描きになられます。有り体に言うと、ドヘタクソです。 つうか、そこそこの絵を描けるグラフィッカーがいるにも関わらず、なぜ彼のような人間がグラフィックに携わる必要があるのか?という謎は簡単に解決。YAMYAM氏はドールハウスの社長なのです。つまり、自らの資産と画力で商売していこうとしているお方なんですね、こりゃまいったネ!もう文句のつけようがないや!まったく、スケールの大きいお人だぜ!この人の辞書に”リスク”とか”羞恥”っつう文字は存在しないんだろうな、カッコイイ! そんなこんなで、筆者も昔からその存在を噂には聞いていましたが、わざわざ手ぇ突っ込むような愚行には及びませんでした。しかし、時が経ちキワゲ道に開眼、驀進せんとする今、ブツを手に入れてしまう羽目に・・。 んで、この「あえぎの館2」です。前述の様な理由で前作は未プレイ。そもそも、アクエリアスというブランドから”2”と冠せられる名のゲームが出現すること自体、信じがたい事実。とはいえ、前作が売れたから簡単な焼き増しで二匹目のドジョウを狙うケースで無いことだけは確かです。YAMYAM氏は決してそんなことしません。できません。彼がエロゲ作成に取り組む姿勢はとてもクリーンで真摯。マーケティング完全無視。 映像をお見せできないのが哀しいですが、パッケージもマーベラスな代物。目にしただけで、購買意欲は根本から削ぎ落とされ、手に取っただけで、森田童子の「僕たちの失敗」が頭の中で寂しく鳴り続け、レジの前に差しだすだけで、これから始まるであろう限りなく無益な時間への想像と悔恨が止まらない。 何はともあれ、82MBというコンパクトサイズ容量なCDをドライブに放り込み、さあ起動。(インストール不要) 物語は、むなしく道路工事のバイトに勤しむ毎日に、「人生の意味って何だろう」とか悩む主人公が、3人の女の子を調教する仕事を斡旋され、洋館の地下で調教に励む、っつうお話。「SEEK」のストーリーを900倍くらい早送りにすると、まぁ、似たようなものになるんじゃないでしょうか。 プレイ開始直後の第一声、 この一言で、かなり我に返り、とっとと寝ようかと思いましたが、とりあえず継続。
いきなり、舞台は工事現場。しばらくすると、榎本俊二作品に登場しそうな(当然、榎本センセの方が200倍は上手い)絵柄の、バイト先の社長であるおっさん(聞くところによると、PUMPIE、アクエリアスの両ブランド作品には必ず登場するレギュラーキャラらしい)が登場。主人公は、おっさんに日々考えていた悩みを相談します。 ヲヲ、制作者自らこのゲームの全てを一言で表現してしまうなんて剛胆ですね、そうだよ、足りねえんだよ。
事情を聞いたおっさんは、主人公をとある現場に派遣します。そこに待っていた不気味な落書きにしか見えない男、ヨシオ(おっさん同様、コイツも毎作品登場するレギュラーらしい)から”仕事”の概要を教えられた主人公は、こんなことしちゃっていいのかなー?、とか煮え切らないない態度で、提示された3人の娘を調教することに。いいわけねえだろ、コノヤロウ。この絵で調教だぞ?調教SLGなんだぞ? 調教する娘が3人であることや、洋館の地下で調教が行われること、SMの世界とは無関係だった主人公がある日と突然調教を依頼されること。などなど、まったくSEEKと同じ流れのストーリーです。SMを美学する名作SEEKをこの腐れエロゲ如きが真似ようなんざ、かなり頭にくるんですが、我慢して継続。 そして、ついに女キャラが登場してしまいます。パケ裏を見て、腹は括っているつもりでしたが、やっぱこうやってモニタ越しにみると改めてツライ絵柄。まぁ、それでもYAMYAM氏の画力はPUPIE作品の頃よりは格段に向上しているのが伺えます。塗りだけ見れば、「コレクター」あたりと大差ないと思いますし、少なくとも粘土細工感バリバリの「ジグソーの街」よりは多少マシ。 うなぎ、ハードル、ゆで卵、などなど、理解不能なアイコンが画面に満載の調教シーンは、鞭やらバイブなどで体の各所をクリックするだけのシステムです。何故か、女性器部分のみ、クリ、尿道、大陰唇、マムコ全体、と責める事の出来る部分が細かくアイコン化されていて、解体新書の如く不気味げ。 「密壺にずるっとチ○ポを差し込んだ」「・・・・・・・・(無反応)」「あまり感じていないようだ」 とか、男として空しさみなぎる文章がエンドレス。牝奴隷を調教するご主人様の立場である主人公が"女の子の方が感じてないから"という理由ですごすごとチンポしまう気弱さが哀しい限り。まあ、そんなこんなでエロCGを全て見るには結構手間がかかります。とはいえ、別にちっとも見たかねえんで、プレイ中に焦らされる気分でイライラさせられない部分は良点ですね。ちなみに、後になってから、ヤク漬けにすれば簡単に攻略できるということを知りました。楽勝ぅ! ”あえぎ”の舘っつうくらいですから、責めに喘ぐ音声は入ってます。「あん」「ああん」「あーっ」の3種類程度。アレですか、”あえぎ3段活用”とか名付けて欲しいんですか?タダでさえ作業的なゲームですが、無機質なクリック音と共に「あん」「あん」と奇声が延々鳴り続けるに従い、ゲームは真に苦行もしくは拷問の様相を呈してきます。出来るものなら、視覚と聴覚を絶ってからのプレイをお薦めしたいものですが。 激しい精神摩耗を伴う拷問を何とか耐えきって、無事調教を終了。すると速攻でエンディング。夢オチでさっさと終わります。「ああアレは夢だったのか、けど何かすっきり、頑張るぞー」と、主人公は勝手に自己補完されて勤労青年に。清々しい結末だ、実に健全な終わり方だ。確かにこんなゲーム、悪い夢であってほしいに決まっている。と、ここまできて初めて主人公に感情移入。 魑魅魍魎や宇宙人の跋扈する今のキワゲ業界において、高名なのはオーサリングヘヴンですが、いかにキワいぞキショいぞと言われていても、あれは充分にエロゲとして機能している製品。現王者はまぎれもなくPUPMIEとアクエリアスに相違ないでしょう、これは間違いない。YAMYAM氏の率いる2ブランドは他の追随を許さない低レベルを保持しています。その後にさくらソフト、オーサリングが続く形。 社長業を兼任するバイタリティー、自らの腕前を信じて原画に携わる度胸、マーケティング力の無さ、そして止めどなく溢れ続ける根拠無き自信。このように、非常に似通った点が多い彼らキワゲ三面拳。商品が売れてるとはとても考えられないにも関わらず、ひたすら前向きに突進を続け、しぶとく生き延びる彼らのその理解不能かつ理不尽な生命力とパワーに対しては、ゲーム自体の賛否を差し置いて、学び取るべきものがあるのかも、とかちょっと考えてしまう昨今。 「オマエの命がけの行動 ボクは敬意を表する」(by ジョルノ・ジョバーナ) 2000/02/10 |