変圧器の原理

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変圧器は電気エネルギーをいったん磁器エネルギーに変換してからまた電気エネルギーに戻すエネルギー変換を行っています。変圧器が昔から今日までずっと用いられてきたのは電圧を変換するのにわずかなロスしか発生しないため効率が高いという利点があります。

世の中にはさまざまなエネルギー変換機がありますが、変圧器はその中でも効率では極めて高い部類に入るでしょう。小型機を除いて通常の場合97%台、また単巻変圧器では99%台になります。この高効率を実現しているのが、巻線と鉄心というシンプルな構成方法にあります。

鉄心に巻線を巻き付けて、一次巻線に電圧を印加すると一次巻線に電流が流れます。

一次巻線に電流が流れると、一次巻線の周囲には磁界が発生します。

巻線周囲の空中よりも鉄心の方が磁束が通りやすくなっていますので、発生した磁束は鉄心を通ります。

鉄心内を鉄心が通ると発電機と同じ原理で二次巻線に電圧が発生します。

二次巻線に発生する電圧(二次電圧)と一次巻線に印加した電圧(一次巻線)の関係は各々の巻数の比によって決まります。

E2=E1*N2/N1

 E2:二次電圧 [V]

 E1:一次電圧 [V]

 N2:二次巻数

 N1:一次巻数

この状態で一次巻線に流れる電流を無負荷電流(励磁電流)といいます。またこのときに発生しているロスを無負荷損(鉄損)といいます。通常の場合変圧器容量の1%以下になります。

二次巻線に負荷を接続すると二次巻線から電流(二次負荷電流)が供給されます。すると二次負荷電流によって磁束が発生し、その磁束によって一次巻線に電圧が発生します。一次巻線に発生した電圧によって一次巻線に印加した電圧とのバランスが崩れ一次巻線にはもっと多くの電流が流れ、一次巻線に新たな磁束が発生します。

この電流の大きさは二次巻線を流れる二次負荷電流によって生じた磁束とバランスがとれるだけ、いいかえると二次負荷電流によって生じた磁束と一次巻線を流れる電流によって生じた磁束が等しくなるだけの電流が流れます。この電流を一次負荷電流といいます。

このときに発生するロスは通常2%前後(小型機を除く)になります。

まとめると

一次巻線に電圧を印加
 
一次巻線に電流が流れる(励磁電流)
 
磁束が発生し鉄心内を通る
 
磁束によって二次巻線に電圧が発生する(二次電圧)
 
二次電圧によって二次巻線と負荷に電流が流れる(二次負荷電流)
 
二次電流によって磁束が発生する
 
その磁束によって一次巻線に電圧が発生する
 
その磁束と等しい量の磁束を発生するのに必要な電流が一次巻線に流れる(一次負荷電流)